「システムトレードの考え方」から一部抜粋
…本講座(実践編)では、ストラテジー構築に必要な項目を順番に詳しく解説していきますが、まずは構築までのガイダンスを示します。システムトレードの手順に関しては導入編でも述べていますが、実践編に関係する部分をピックアップすると以下のようになります。
②ストラテジーの構築
②-1 参入時機(エントリータイミング)
②-2 退出時機(イクジットタイミング)
③トレーディングシステムの実行(株価の取得と注文含む)と自動化
③-1 購入株数(資金管理/マネーマネジメント/ポジションサイジング)
④ポジション記録
①の銘柄群選び、②のストラテジー構築、③のシステム実行、④のポジション記録の順番になります。①と②はストラテジー構築までの作業で、構築後は③と④の繰り返し…
「作業の基本的な流れ」から一部抜粋
…何度もバックテストして、優位性があると判断したストラテジーです。確信を持って自分の作ったシステムに従ってください。従い続けられるかどうかが、システムトレーダーの勝ち組と負け組の分岐点になります。
さて、運用段階の手順ですが、以下のように4つのステップを踏みます。
株価データ取得 -> トレードの実行 -> 注文 -> ポジション管理
(ストラテジー)
毎日、大引け後に最新の株価データを取得します(①)。取得した株価データを追加して、トレードの実行です(②)。トレード結果のログを見て売買シグナルが出ていないか確認します。もし、出ていたらシグナルに従って、明日の寄り付き前までに証券会社のウェブサイトで注文します(③)。約定したトレードはポジション管理として記録します(④)。
①②③④ともに後の章で説明してあります。順を追って理解・実践…
「対象銘柄の選び方」から一部抜粋
…まず、一番目に解説するのが銘柄群の選定についてです。システムトレードのストラテジーと対象銘柄には、切っても切れない密接な関係があります。どの銘柄群をシステムトレードの対象とするのか、その根拠からしっかりと理解しておく必要があります。
例えば、あるストラテジーが銘柄群Aには優位性を持っていても、銘柄群Bではそれほどでもないことがあります。銘柄群A、銘柄群B共に5銘柄であれば、ストラテジーそのものの優位性を疑うべきですが、銘柄群Aが100銘柄、銘柄群Bが100銘柄だとしたらどうでしょう。バックテスト期間も10年確保しているとなれば、ストラテジーと銘柄群とに相性があると考えるのが自然です。銘柄群のどちらかを選べと言われたら、絶対に銘柄群Aでトレードしてみるべきでしょう。
では、銘柄群の選定とストラテジーの開発のどちらから始めるのが良いのでしょうか。結論から言えば…
「株価データの取得と整備」から一部抜粋
…ここでは無料のヤフーファイナインスを使って、株価データの取得方法を説明します。他の無料サイトや証券会社のウェブサイトも似たようなものですから、データを取得するまでの感覚を掴んでください。
ヤフーファイナンスの株式ページは以下のURLです。
URLを入力してページを開くと以下の画面が出てきます(サイト変更により多少デザインが異なっているかもしれません)。
|e Yahoo!ファイナンス - 株価やニュース、企業情報などを配信する…
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| YAHOO! ファイナンス
| JAPAN
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「ディールメソッドの解説」から一部抜粋
…ディールメソッドは、これらのタイミングで売買シグナルを出すようにプログラム化してあるものです。当然、移動平均や値覚えといった異なる基準を使ったメソッドでは、参入と退出のタイミングは大きく変わります。
提供しているディールメソッドは複数ありますが、どのメソッドもパラメータでトレードの振る舞いを調整することになります。ディールメソッドは計算を行ないながら内部的に売買を繰り返して、その過程を売買シグナルとして出力していきます。
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v v
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| ディールメソッド | ※様々な種類がある
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v
売買ログ(売買シグナル)
メソッドの売買シグナルは、売買ログとしてファイル化することができるので、その後のトレード成績出力に…
「フィルターメソッドの解説」から一部抜粋
…ここで気が付きますが、仮に各種ディールメソッドが得意なそれぞれの相場状況でのみ、トレードすることができれば利益率の向上を見込むことが出来そうですよね。
そのための仕組みとして、フィルターメソッドが用意されています。フィルターメソッドを適用することでディールメソッドの売買シグナルを制御することができます。ディールメソッドが参入(買い)シグナルを出しても、フィルターメソッドが当該ディールメソッドの得意な相場状況下にないと判断した場合は、シグナルを拒否することができます。
また、ポジションを持っている状態で、ディールメソッドが保有を指示していても、相場状況が悪いとフィルターメソッドが判断すれば強制的に退出させる…
「ストップメソッドの解説」から一部抜粋
…ストップ戦略を研究し、ストラテジーに組み込む努力を続けることは、株式投資で生き残る上で必要不可欠です。「終わりよければ全てよし」とするためにも仕掛け側だけでなく手仕舞い側でも同じだけのバックテスト時間を割くべきです。ストップメソッドをうまく組み込むことは、ストラテジーの頑強さを向上させ、ひいては優位性の持続性を高めることにも繋がります。
つまり、ストラテジーの中にストップメソッドを採用することは、収益性の向上と安全性の向上のトレードオフを考えることに他ならないのです。
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: \ / :
: \ / :
: ----------- :
ストップ △ ストップ
メソッド無効 メソッド有効
ストップの影響がどれくらい収益に関係するのか、ストップを組み込むことで資金損失を耐えられるレベルに抑えられるかなど、全てはバックテストを通してしか…
「ストラテジーの構築」から一部抜粋
…ストラテジーはディール・フィルター・ストップのメソッドの組み合わせです。ディールメソッドは必ず使いますが、フィルターメソッドとストップメソッドはオプションなので、なくても構いません。
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必須 オプション オプション
ほとんどのストラテジーは、ディールメソッド1つにフィルターメソッド数種、ストップメソッド数種の組み合わせになることが多いのですが、たくさんのメソッドを追加すれば優位性が必ず上がるわけではありません。同じ程度の優位性であればメソッド数が少ないほうが、処理時間や拡張性からも望ましいでしょう。
結局、ストラテジーの組み合わせは、全部で4種類に分けることができます。
②ディールメソッド+フィルターメソッドの組み合わせ
③ディールメソッド+ストップメソッドの組み合わせ
④ディールメソッド+フィルターメソッド+ストップメソッドの組み合わせ
一番単純なストラテジーは①のディールメソッドのみのもので、一番複雑なストラテジーはメソッドを全部使用する④になります。以下からそれぞれの具体例を示して…
「トレード成績の評価」から一部抜粋
…通常、一番先に目が行くのは勝率でしょう。高い勝率は目を引きますし、安心感があります。勝率2割5分のストラテジーと勝率8割のストラテジーでは8割のほうが良く思えるのが普通です。しかし、前章でも述べたように勝率が高いからとって優位性があるとは限りません。大量のトレードを終えた後、儲かったのは勝率3割弱のストラテジーのほうで、逆に勝率8割のストラテジーは途中で破産していることもあるのです。
勝率が重要な指標であることは間違いありませんが、それだけを見ていては危険です。つまり、評価項目の内の一つとして勝率を見なければ、トレード成績をバランスよく評価できませんし、最終的に利益を残すトレーディングシステムは作れないことになります。
では、バランスを取るべき他の指標にはどのようなものがあるのでしょうか。特に重要な指標として…
「実際の株式売買」から一部抜粋
…さて、システムトレード関連の毎日の作業ですが、慣れてくると次第につまらなくなってくるものです。ストラテジーにもよりますが、トレンドフォロー型のストラテジーの場合、売買シグナルが毎日出るようなことはありません。ずっと長期間、何も出ないのが普通です。毎日が株価取得とトレード実行の繰り返しです。余りに何もないのでトレーディングシステム自体がきちんと動作しているのか不安になるほどです。
しかし、ある日突然に売買シグナルが出てきます。日頃慣れた手順から違ったことをすると間違えやすいものですし、安心しきっていたところに現実のお金を投資することになります。土壇場になって、トレードしようか迷い始めたり寄付前の板を見て怖気づいたりするものです。
そこで、実運用で守っておくと良い事柄を…
…一時の流行のようにシステムトレードを捉える人は、システム運用するとすぐに利益が上がることをイメージしますが、実際には利益が積み重なっていくことを実感できるようになるまでには時間が掛かります。数ヶ月や半年、システムトレードしたからといって大金が入るものでもありません。
多くの勝ちトレードと多くの負けトレードが渾然一体となりながら、徐々に利益が残っていくものなのです。是非、じっくりと腰を落ち着けて、10年続けるつもりでシステムトレードを開発・運用してみてください。勝ち組への扉は必ず…
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