占いは最強の意思決定
恋人と別れるべきか…。仕事を選ぶべきか…。方針に賛成すべきか…。勝負を掛けるべきか…。コーヒーにするか紅茶にするか…。大きなことから小さなことまで人生は悩みと決定の繰り返しです。本当かどうか分かりませんが、心理学的には人は決定する機会が与えられないと生きていられないそうです。
よく、原因が分かれば50%は解決しているとビジネスでは言われます。カウンセリングを受けるときも、患者が自己分析できているようなら解決はすぐと言われます。では、占いに頼るときはどうでしょう。
自分の決定が正しいのか、そうでないのか。潜在的にしろ、実はすでに自分ではどうするかは決めているんだけど、決定を後押ししてもらいたいのが占いに頼る動機のほとんどでしょう。決定する事柄が重大であればあるほど誰かに背中を押してもらいたくなるものです。
占いとコールドリーディング
占いは一種のコールドリーディングでしょう。どんな問いかけにも無難な言葉で返すことができます。恋愛話でもビジネスでも同じです。
- 恋愛に悩むOLのAさん
- 結婚を前提に付き合っていた彼の態度が煮え切らない。浮気でもしているんだろうか。彼を問い詰めればいいの?
- 方針に悩む部長のBさん
- その方針を進めることで全体の利益率が上がることが想定される。しかし、利益率は低いが売上を稼いでくれている商品や仕入先をドラスティックにカットしていいものか?
占い師に尋ねると、上の二つの悩みに次のように答えたとしましょう。
- 占い師
- 『スペードの6が出ました そのような態度ではだめです』
答えになったようなならないような感じですが、当たらずしも遠からずです。あとは占ってもらった人が自分で意味を補完して考え始めてくれます。基本的に占いとはこのようなものなのでしょう。
占いを非科学的だということで全否定するなら簡単ですが、仮に少しでも肯定的に捉えようとするなら、占ってもらう人に答えを受け止める準備ができている必要があります。そうでないと占い師の答えがどんなに真実の言葉であっても(偶然にしろ)、聞いても意味はありません。猫に小判ですね。
結局、占いからヒントを感じるかどうか。行動に転化できるかどうかは占ってもらったタイミングで、その人にいろんな意味で準備ができているかどうかによるのでしょう。
書物占い(魔法の杖)
昔、魔法の杖という書物占い(ビブリオマンシー:Bibliomancy)の本が流行りました。本のページごとに様々な占いの答えが書いてあります。占いの種類は全部で8種類です。
- 占星術(ASTROLOGY)
- タロット(TAROT)
- 手相占い(PALMISTRY)
- 紅茶占い(TEA LEAVES)
- トランプ占い(PLAYING CARD)
- ダイス占い(DICE)
- 水晶球占い(CRYSTAL BALL)
- 霊感占い(PSYCHIC)
本を閉じて目を瞑り、占って欲しいことを心に浮かべます。心の準備ができたら、ココだと思うページを広げます。すると、そのページに書いてあるのが「占って欲しいことへの答えです」というのが落ちなのですが、結構売れていたようです。
占って欲しいことが、イエスかノーで答えることのできるものに限定されるのが欠点ですが、大きな本なのにも関わらず、カバンに入れて持ち歩いている人がテレビで紹介されていました。今では流石にそんな人はいないでしょうが、後にミニ版の本も販売されて携帯には便利になったようです。
このような意思決定方法に主体性があるかどうかは別として、書物占いには1つだけ不満点があります。それは捲るページに、どうしても偏りが生じることです。よほど変わった人でない限り、大体は本の中央ページ付近がよく開かれるでしょう。あまり、本の初めのページ付近や終わりのページ付近を開く人はいないでしょう。
もし、本の中央ページ付近にやたらとネガティブな答えがあると、ページを捲る度に憂鬱になりますよね。
rpnで魔法の杖を使う
そんな時、無作為(ランダム)にページを捲ってくれる仕掛けがあるといい感じです。そこで、rpnで魔法の杖を作ってみました。rpnは数式を計算するための電卓ソフトなのですが、全くジャンルの違う占いに挑戦です。
魔法の杖プログラムのダウンロード
- 魔法の杖プログラムのZIPファイルをダウンロードしてください。
- ダウンロードしたZIPファイルをダブルクリックすると魔法の杖.objと魔法の杖.datが表示されます。
- 魔法の杖.objと魔法の杖.datを格納したいフォルダにドラッグすると以下のダイアログが出てきます。
- パスワードを入力してください。一致していれば、魔法の杖.objと魔法の杖.datが解凍されます。
| パスワードの入力 |
+-------------------------------------------------+
| +-----+ |
| ファイル'魔法の杖.obj'はパスワードで保護され | OK | |
| ています。 パスワードを入力してください。 +-----+ |
| |
| +----------------------+ +-----+ |
| パスワード(P): | | |キャンセル| |
| +----------------------+ +-----+ |
+-------------------------------------------------+
※パスワードは講座サポートのpasteプログラムのダウンロードと同じです。
ここでは、c:\rpnディレクトリにobjファイルとdatファイルが保存してあるものとして説明します。DOSプロンプトを起動して、c:\rpnまで移動してください。
さぁ、心の中で占って欲しいことを思い浮かべたら、以下を入力してエンターキーです。
『 水晶球は、求めているものは得られると確かに語っています 』
…だそうです。
プログラム自体は簡単な仕組みで、魔法の杖の本にある占いの答えを符号化してデータファイル化しています。rpnはそのファイルを読み込んで、任意の1メッセージを表示しているだけです。当然ですが、毎回実行するたびに答えは異なります。
潜在的にしろ顕在的にしろ、占う前に既に答えが決まっている場合(準備ができている場合)、rpnからの答えは多かれ少なかれ何らかの響きを伴って心に届くはずです。
意外に歴史が古く由緒正しい占い書物占いは、悩めるあなたにヒントを与えてくれるでしょうか。
科学的で合理的な意思決定をご希望の方には、実践コーナー(数学アラカルト)の後悔しない意思決定にAHPがあります。興味のある人は参考にしてみてください。
rpnプログラムを実行するには、rpn試用版かrpn標準版が必要です(バージョンの違いはこちら)。