住宅ローンの甘いワナ?
あの家が欲しい
ケンジ「頭金は0かぁ…。いいねぇ。サトコもそろそろ家欲しいだろ?」
サトコ「今の借家暮らしじゃ、確かに手狭だけど…」
ケンジ「だろ。物も増えてきたし、子供だって大きくなったら…なぁ」
サトコ「でもお金の計算はしたの?頭金は2割が常識でしょ。このまえ車買ったから定期預金だって、250万円ないわよ」
ケンジ「ローン組めばいいじゃん。今なら金利も低いらしいぞ」
サトコ「で、利率はいくらなの?」
ケンジ「変動金利で2.0%だって」
変動金利vs固定金利
サトコ「でも、変動金利選ぶ人って少なめなんだよ」
ケンジ「なんか最近増えてるんだって。35%超えたって言ってたよ」
サトコ「ふーん。でも金利ってさぁ、上がるときはあっという間なんだよ。バブルの時なんて変動金利は8%だったし」
ケンジ「へぇ、そうなんだ…。じゃあ、固定金利だとどうだっけ?」
サトコ「前に二人で調べたときは長期固定のフラット35で3.0%だったよね」
ケンジ「3.0%かぁ…。変動金利の2.0%が魅了だけどリスクあるなぁ。やっぱ固定金利しかないかな」
月々の支払い
ケンジ「すると固定金利にすれば、会社の業績もまぁまぁだし、ボーナス払いのあるローンでOKってことだろ」
サトコ「ボーナスなんて、この先当てにならないじゃない。不況になったらどうするのよ。それに、一ヶ月あたりの住居関係の出費限度額の指標ってあるのよ。毎月払える金額の限度は…」
ケンジ「あぁ…確か、前に計算したとき、うちは7.5万円だったな」
サトコ「ところで目当ての家って、二人で見に行った2000万円の物件?」
ケンジ「そうそう、欲しい立地場所に欲しい間取り。いい感じだったよなぁ」
サトコ「…とすると、ちょっと計算してみるわよ…」
(サトコは結婚前から持っていた古い型のパソコンを立ち上げて、何やら画面に記号と数字を打ち込んでいた)
サトコ「フラット35だとすると、月々返済額は7.76万になるね。ぎりぎりね」
ケンジ「ぎりぎりOK?」
サトコ「ぎりぎりNGでしょ。今後、所得が下がらない保証はないし…」
ケンジ「そうかなぁ…」
サトコ「大体、元本を返す間に支払った利息の合計はいくらだと思う?」
ケンジ「さぁ」
サトコ「まったく呑気ね。ちょっと計算してみるわよ…」
(さっきのパソコン画面に向かって、またサトコは記号と数字を打ち込み始めた)
サトコ「出た、3258万よ。2000万引くと1258万は利息だよ」
ケンジ「1200万かぁ…利息のためだけに結構払うんだ」
安全に買える物件の値段
サトコ「やっぱり、もうちょっと月々の支払額を押さえられるような金利か、安い物件がないとだめよ」
ケンジ「じゃ、どのくらいの物件だったらいいんだよ」
サトコ「月々返済を安全を見て6.5万にしたいから、えぇっと…」
(パソコン画面に向かってキーボードを叩くサトコ)
サトコ「1676万円以内の物件ね」
ケンジ「ふぇー。そんな物件ないよ」
サトコ「そんなにいいわけ?あの物件」
ケンジ「理想に近いんだよね」
サトコ「ふーん。どうしても2000万の物件が欲しいなら、借り入れ金額が1676万円以下になるまで、頭金を貯めなさいってことね」
ケンジ「定期使ったとしてあと74万か…。数年掛かるな。こりゃ」
サトコ「路頭に迷うよりいいでしょ!」
計算に使ったのは…
(パソコンの電源を落とそうとしているサトコにケンジが声をかけた)
ケンジ「ところで、さっきから計算しているソレ、なに?」
サトコ「えっ、rpnだけど…知らない?これはね…」
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