犬の年齢はドッグイヤー [応用] | 逆ポーランド電卓の実践ウェブ rpn hacks!

　イヌ(犬)は人間の感情が分かるようです。遊んでくれそうな雰囲気があるとオモチャを口で銜えてきて「ハイっ」という感じで目の前に置いて、スタンバイします。逆に怒られるときは飼い主が声を上げる前に察知して、さっと逃げてしまうくらいです。

怒ると体から何らかの匂い成分が出るようです。癌を探知する犬がいますが、似た原理かも。このように飼い主でも意外に知らないことはあります。「汗をかくのは肉球だけで体温調節は舌」「後ろ足の指は4本だけ(5本ある犬種も)」「嬉しいと尻尾を右に振る」「テレビはコマ送りにしか見えないし、白黒」「味覚はあまりない。チョコや塩気のあるものはダメ」など。

そして、動物の中で「悲しみ」という感情が理解できるのは犬だけだそうです。日常生活で何か落ち込むようなことがあったとき、犬が悲しそうな目でじっと見つめていることに気づきませんか。

犬の十戒

　作者は不明なのですが、そんな犬の気持ちを表した「犬の十戒」という文章があります。原文はもうちょっと長いのですが、短く要約するとこんな感じです。文は犬からの目線です。

• 僕は10年から15年くらいしか生きられない。一人ぼっちは辛いんだ。
• 何を言っているか分かるようになるまで少し時間をちょうだい。
• 僕を信頼してくれる。それだけで幸せだよ。
• 長い間、閉じ込めたり叱らないで。僕にはあなたしかいないんだから。
• 時々は話しかけて。言葉は理解できなくても声色でちゃんと分かるよ。
• どんな扱いをされたか僕はよく覚えるってことを分かって。
• 叩く前に思い出して。僕は手を噛み砕けるけど決して噛んだりしないよ。
• 言うことを聞かないとかバカだとか罵る前にそうなるわけを考えて。
• 僕が歳をとっても世話をして。誰だって歳はとっていくんだよ。
• 最後のときは側にいて。そして忘れないで、あなたを愛していたことを。

ホント、犬って健気です。そんな犬と一生一緒に同じ時間を過ごせたらと思いますが、なかなかそんなふうにはいかないようです。

　ドッグイヤーとも言われますが、犬の成長スピードは人間よりも遥かに速いものです。生まれてから1年で人間で言うと17歳になってしまいます。そのあと成長スピードは落ちますが、それでもどんどん歳をとってあっという間に老犬になってしまいます。

とても長く生きる犬で20年くらい。ほとんどの場合、いずれ最後を看取ることになるのは犬を飼う人の宿命です。

犬の寿命は小型犬で15歳、大型犬で10歳くらいのようです。最近は室内飼いも増えているので環境からのストレスが減って長生き傾向にあるようです。

小型・中型犬で7歳にもなると老犬です。大型犬なら5歳くらい。ジャンプ力が減ったり、耳が遠くなったり、いつもの散歩に疲れたり…。大体、寿命の半分で老齢ということになります。

愛犬の年齢は人間にすると何歳くらい？

　では、犬の年齢は人間に換算すると一体どれくらいになるのでしょうか。巷でよく見かける換算表では次のようになっています。

猫の場合も同じ年齢換算表です。ただし、大型犬は上の年齢に加えて3から5割増しになるようです(加齢に従って割合が増加)。大型犬の人に相当する年齢への換算式は下記にあります。

犬と人間の間には凄い年齢の差がありますが、グラフにすると以下のとおりです。縦軸が人間に換算した年齢で、横軸が犬の実際年齢です。

生後１年以内は急激に歳をとるのですが、どうやら1歳からは線形に歳をとっていくようです。

さて、人間の年齢に対応した犬の年齢を知るために換算表を見るのもいいのですが、計算することもできます。簡単な計算式なのですが、rpnプログラムとしてまとめておきます。

rpnプログラムは次のとおりです。ウェブ画面からプログラムの部分をコピーしてください。コピーしたらテキストファイルに貼り付けて、ファイル名を"dogyear.rpn"として保存してください。1行だけのrpnファイルです。

ファイルの"dogyear.rpn"は適当なフォルダに保存しておいてください。ここでは、c:\rpnディレクトリに保存してあるものとして説明します。DOSプロンプトを起動して、c:\rpnまで移動してください。以下のrpn式を入力すると人間に換算した犬の年齢を計算してくれます。

プログラムの使い方は簡単です。犬の実年齢を指定してrpnファイルの"dogyear.rpn"を読み込むだけです。例は生まれて10年の犬の場合ですが、人間に換算すると約56歳ということになりますね。

計算式の根拠ですが、ファイルのdog.txtに犬と人の年齢換算データがあるとして単回帰式を導出しているだけです。

あなたが過ごした4年間は犬にとってたったの1年になるわけです。4年前のオリンピックの思い出が犬にとっては、つい1年前の出来事です。

参考までに。大型犬の場合の回帰式は、y=6.76923x+6.07692。あなたの7年が犬の1年分です。

シンプルな犬の処世術

　ちなみに犬の１歳ちょっとまでの歳の取り方をグラフ化してみましょう。僅かに曲っていることが感じられますね。線形には歳をとらないのでしょう。

いずれにしても、人間が生まれてから社会人になるために要する時間の間隔が、犬ではたったの1年です。1年も経てば立派な成犬です。それだけ犬の社会はシンプルなのかも知れません。

それでも子犬のときに他の犬と会って、おしりの匂いを嗅ぎ合ったりして、社会性を身に付けておかないと、吠え癖・噛み癖のある問題犬となってしまいます。

実際、犬の行動原則は「味を占める」と「懲りる」の2つです。とてもシンプルな処世術なのですが、長く付き合っているとその行動原則では解釈できない行動や仕草に出会います。

　興味深いことに、犬が老いるスピードは人よりも遥かに速いのに、物事を感じる体感時間は人と同じなのだそうです。「ちょっと飽きたなぁ」「あー、面白かった」と感じる時間が同じというわけです。だから、お互いに心が通じ合う気がするのかもしれません。

逆に猫は体感時間が人よりも短いそうです。もうちょっと遊んであげようと思っていたのに猫はもう十分遊んだと思っているので「プイッ」と向うに行ってしまいます。

犬のいる生活は人生に彩を与えてくれますが、犬から教わることはとても多いものです。

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