撃沈…新型魚雷で狙え!
「思ったより近いな…」集中するイメージの中に敵の船影が見える。コンピュータをハッキングするように思念の中で機器を探し出し、対念動ラッチを外して自由に操作するのはお手のものだ。
敵の新型戦艦は高性能の擬似船影装置を搭載しており、レーダーの類が全く機能しないため、航空機による攻撃はほぼ無力化された。また、パッシブ・アクティブ併用ソナーにも反応しない特殊な船体はまさに洋上のステルス戦艦だ。
条約を隠れ蓑に秘密裏に生産された敵の戦艦は周辺国の海域を完全制圧。現在侵攻中の海峡がわが国の最終防衛線である。この海域の海流は激しく、予測は不可能。強力な推進装置を持つ魚雷も誘導なしに敵艦に命中させることはできない。
唯一の希望はあなたの念波を使った遠隔操作能力と最新鋭の魚雷のみ。海流の激しい海域では、ブレこそ生じるが念波を使えば左右に魚雷の進行方向が制御可能。加えて、魚雷は高速再装填・逆進装置付きの最新式だ。敵艦を捉えられるポテンシャルは高い。
あなたのミッションは当該海域における10隻以上の戦艦撃沈だが、念波を送るには集中力を極限まで高め続ける必要があり、30秒が限度である。「やるか…」ゆっくりと目を閉じ、イメージで船影を追い掛け始めるあなたに、この国の未来は託された。
どんなシューティングゲームも背景となるストーリーは似たり寄ったりなものですが、初期のパソコンゲームのパッケージには大概、こんな感じでゲームストーリが書かれていました。そして、箱の中にはプログラムの入ったカセットテープと薄い取扱説明書です。
当時はパソコンにグラフィック機能やサウンド機能が装備されていない時代なので、40文字×25行か80文字×25行といった狭い画面の中でキーボードを操作しながら遊ぶわけです。単なるキャラクター文字で構成された物体を、想像力を膨らませて戦艦や武器、宝石と見立ててプレイしたものです。
厳密に言えば、一画面で160×100ピクセルのグラフィックや簡単な音階を出す命令を持つパソコンもありました。
今ではまったく考えられませんね。DOS世代の人でも1980年代後半からパソコンにタッチした人には想像できないかもしれません。基本的に、真っ黒な画面に単に文字キャラクターがあるだけなのですから。
電卓でアクションゲーム!?
さて、大雑把に分類すると、ゲームにはリアルタイムなゲームとそうでないゲームがあります。オセロや麻雀などの思考ゲームやロールプレイングゲームは後者です。対して、インベーダーなど対象物の動きに合わせて打ち落とすようないわゆるシューティングゲームは前者です。
シューティングはゲームの王道です。電卓ソフトのrpnとしては完全にジャンル違いなのですが、シューティングゲームが作成できるかどうか挑戦です。もちろん、グラフィックも使えませんし、サウンドもありません。キャラクターだけで構成された画面になります。
このゲームの原版は右サイドメニューの書籍紹介にあります。ただし、使えるキャラクターや命令などの違いにより原版とは速度もテイストも異なっています。
torpedoプログラムのダウンロード
- torpedoプログラムのZIPファイルをダウンロードしてください。
- ダウンロードしたZIPファイルをダブルクリックするとtorpedo.objが表示されます。
- torpedo.objを格納したいフォルダにドラッグすると以下のダイアログが出てきます。
- パスワードを入力してください。一致していれば、torpedoが解凍されます。
| パスワードの入力 |
+-------------------------------------------------+
| +-----+ |
| ファイル'torpedo.obj'はパスワードで保護され | OK | |
| ています。 パスワードを入力してください。 +-----+ |
| |
| +----------------------+ +-----+ |
| パスワード(P): | | |キャンセル| |
| +----------------------+ +-----+ |
+-------------------------------------------------+
※パスワードは講座サポートのpasteプログラムのダウンロードと同じです。
ここでは、c:\rpnディレクトリにobjファイルが保存してあるものとして説明します。DOSプロンプトを起動して、c:\rpnまで移動してください。以下のrpn式を入力すると魚雷ゲームが起動します。
__zlL/__
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
!
Ship=0 Time=0
グラフィックが使えないので、全て文字キャラクターで表現されています。画面上部に見えている「___zlL/__」が戦艦です。画面を横切る「~~~」は海面で、「!」が海中の魚雷です。画面右下の「Ship」は撃沈した戦艦数、「Time」は秒数になります。なお、発射した後の魚雷の軌跡は「;」になっています。
魚雷をコントロールして敵艦を叩け
戦艦は上部の海面を左右に動くので、画面中央部にある魚雷をうまく操作して、戦艦の中央部に命中させてください。魚雷はカーソルキーの「←」「→」「↓」のどれかを押すと発射されます。
左方向|←|↓|→|右方向
+--+--+--+
逆進方向
発射後、「←」キーを押すと左方向に「→」キーを押すと右方向に魚雷が進行方向を変えます。ただし、まっすぐには進まず海流の影響を受けて微妙にブレます。また「↓」キーを押すと魚雷を逆進させることができます(下図はプレイ中の画面)。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
!
; 「→」キー
;
;
;
;
; 「←」キー
; 「↓」キー
; ; ;
; ; ;; ; ; ; 「←」キー
; ; 「↓」キー
;
Ship=1 Time=12
カーソルキーをうまく操作して、戦艦に命中させてください。30秒以内に10隻以上破壊すればミッション達成です。
キーは連続で押さなくても、一度押せば押した方向に推進力が働きます。
このゲームをプレイするには、エスケープシーケンスの環境設定が必要です。技術サポートのnpdのエスケープシーケンス設定を参考にしてください。
このゲームはWindows95系に適合しています。WindowsNT系でも動作しますが、動きが速くなるので難易度が上がります。「rpn 2 -c torpedo」のようにお好みのゲーム速度に設定してお楽しみください(2倍遅くなります)。
Windows95系(Windows95, Windows98, WindowsMe)
WindowsNT系(WindowsNT, Windows2000, WindowsXP, WindowsVista, Windows7)
rpnプログラムを実行するには、rpn試用版かrpn標準版が必要です(バージョンの違いはこちら)。
WindowsOSのプロセス処理時間の配分が均等でないことから、リアルタイム系のゲームはDOSプロンプトであまり滑らかに動作しません。Altキーを押しながらEnterキーを押すとDOS全画面モードになりますので、こちらでのプレイをお勧めします。元のDOSプロンプトに戻るには同じくAltキーを押しながらEnterキーを押してください。